スケルトン天井とは?メリットとデメリットを解説し導入事例をご紹介

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スケルトン天井は、配管や配線をあえて見せることで開放感を生み出し、空間をスタイリッシュで洗練された雰囲気に仕上げます。

これまで主にスタジオやカフェといった施設で採用されてきましたが、近年ではオフィスでも導入される機会が増えています。

本記事では、オフィス改装の選択肢としてスケルトン天井を検討している企業に向けて、そのメリットやデメリット、導入時の費用の目安について詳しく解説します。

スケルトン天井とは

スケルトン天井とは、天井部分の仕上げ材を取り払うことで、配管や配線、構造部分をあえて露出させたデザインのことです。

空間に広がりが求められるスタジオや、おしゃれなデザイン性が求められる商業施設で、取り入れられてきました。しかし近年では、IT企業やデザイン事務所、スタートアップ企業などのオフィスでも導入されるケースが増えています。

スケルトン天井は、既存の建物でも工事によってスケルトン化が可能です。ただし、その際には消防法や建築基準法に従い、適切に工事を進める必要があります。以下は、工事時に遵守すべき主な規定の例です。

  • 配管や配線、スプリンクラーの適切な配置
  • 避難経路標識の位置
  • 緊急照明の設置場所

これらの規定には罰則が伴う場合もあるため、工事を行う際は必ず専門業者に相談し、法律に基づいた設計と施工を行うことが求められます。

【スケルトン天井を検討されている方で、お悩みの方はオフィスレスキュー119Happyにご相談ください】

スケルトン天井のメリット

スケルトン天井の導入によって得られる主なメリットは以下の通りです。それぞれ詳しく解説します。

  • 開放感を演出できる
  • オフィスのデザイン性を高められる
  • 配管やダクトのメンテナンスが容易

開放感を演出できる

スケルトン天井のメリットは、空間が広く感じられるようになることです。

天井を高くすることで、人はリラックスし、開放的な気分になれるとされており、この現象は「カテドラル(大聖堂)効果」と呼ばれます。

物理的な開放感が心理的にもプラスの影響を与え、創造性や生産性の向上に繋がるのです。

広々とした空間は、心を解放し、新しいアイデアや発想を生み出す手助けとなるため、特にオフィスやクリエイティブな環境で注目されるデザイン要素です。

オフィスのデザイン性を高められる

スケルトン天井は、オフィスのデザイン性を向上させる点でも大きなメリットがあります。

配管や配線をあえて露出させることで、洗練された雰囲気を演出し、無機質な空間に独自のアクセントを加えることができます。

さらに、スケルトン天井はインテリアコーディネートの自由度が高いのも特徴です。露出した配線や配管を活かして独創的な照明デザインを取り入れるなど、空間に個性を持たせることが可能になります。

そのため、オフィスに独自性や特徴を求める企業にとって、スケルトン天井は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。

配管やダクトのメンテナンスが容易

スケルトン天井は覆うパネルやボードがない分、配管やダクトの定期的なメンテナンスがスムーズに行えます。

配管やダクトが露出しているため、点検や修理の際に天井を取り外す必要がなく、作業効率が大幅に向上します。

また、不具合の発見もしやすいため、トラブルを未然に防ぐことができる点も魅力的です。このような実用性の高さは、機能性を重視するオフィスや施設にとって大きな利点となります。

スケルトン天井のデメリット

スケルトン天井には魅力的なメリットがある一方で、いくつか懸念すべきデメリットも存在します。導入を検討している方は、事前に以下のポイントを確認し、適切な対策を講じることが大切です。

  • 音の反響が大きくなる
  • 断熱性が低い
  • 光が遮られやすい

音の反響が大きくなる

スケルトン天井のデメリットの一つに、音の反響が大きくなる点があります。天井に仕上げ材を使用しないため、吸音効果が低下し、音が空間内で響きやすくなります。

これにより、オフィスや店舗では話し声や機械音が反響しやすくなり、騒音が気になる場合があります。

特に、ミーティングや電話対応が頻繁に行われるオフィス環境では、この音の反響がコミュニケーションや集中に影響を及ぼすことがあります。

そのため、スケルトン天井を導入する際は、吸音パネルの設置や家具配置の工夫など、音響対策をあらかじめ計画することが重要です。

断熱性が低い

スケルトン天井の導入には、断熱性と空調効率に関する注意点があります。天井のパネルやボードを取り外すことで、断熱効果が低下し、外気の影響を受けやすくなるだけでなく、暖かい空気が上部に溜まりやすくなるのです。

さらに、天井の高さが増し空間が広がることで、空調効率が低下する場合があります。多くのオフィスでは通常、天井があることを前提に空調設備が設計されているため、広がった空間に対応しきれないことが理由です。

こうした問題への対策として、シーリングファンを設置し、室内の空気を循環させることで温度のムラを防ぐ方法が効果的です。

また、空間の規模に合った新しい空調設備への変更も検討しましょう。最適な空調設備を選ぶためには、空調設備設計を専門とする業者に依頼するのがおすすめです。これにより、エネルギー効率が向上し、結果的に運用コストの削減につながります。

光が遮られやすい

スケルトン天井では、天井が高くなるために照明の光が手元まで届きにくくなることがあります。さらに、梁や配管が光の拡散を妨げるため、空間内に暗い場所ができやすいのも課題です。

暗い環境は心理面にも影響を及ぼし、開放感が損なわれたり、気分が落ち込みやすくなることがあります。また、実務面では手元に影が生じたり暗さが目立つことで、作業効率や正確性に支障をきたす可能性があります。

業務の生産性を維持し、快適な作業環境を確保するためには、以下の対策を検討しましょう。

  • 照明器具の追加
  • 間接照明の活用
  • ペンダントライトを低めに設置
  • 照度の高い照明の設置
  • 天井に明るい色を採用

これらの対策を効果的に進めるには、専門的な照度計算が欠かせません。専門業者に依頼して照明計画を立てることで、空間に適した明るさを実現し、効率的な作業環境を整えることができます。

スケルトン天井にかかる費用感

スケルトン天井工事の費用は、1坪あたり3~10万円前後が一般的な目安です。

ただし、これはあくまで大まかな相場であり、工事内容やビルの条件によって金額が増減する可能性があります。

また、料金体系は業者によって異なるため、必要となる主な工事内容を事前に確認しておくことが大切です。

<スケルトン天井工事の主な工事内容>

  • 天井の撤去
  • 配管・ダクトの移動設置
  • 照明・空調・警報機の設置
  • 天井から撤去した廃材の処分

オフィスの広さに応じて天井を剥がす作業量が異なるほか、コンクリートの劣化が進んでいる場合は補強工事が必要になることもあります。そのため、オフィスの状態や工事の規模によって最終的な費用が変動します。

費用を正確に把握するためには、事前に複数の業者から見積もりを取り、工事内容と金額の内訳をしっかり確認することが大切です。

スケルトン天井の事例を紹介​​

オフィスレスキュー119Happyが担当したスケルトン天井の事例をご紹介します。

東京都で自動車販売を営む企業様より、地下にあるオフィスの内装工事をご依頼いただきました。既にスケルトン天井となっている室内でしたが、地下特有の暗い印象を払拭し、明るくスタイリッシュな空間にしたいとのご要望でした。

このご要望に応えるため、オフィスレスキュー119Happyが実施した施工内容は、以下の3点です。

  • スケルトン天井を塗装し明るいイメージに
  • 間接照明で光をプラス
  • クロス仕上げで温かみのある印象に

スケルトン天井を塗装し明るいイメージに

施工前はコンクリート打ちっぱなしの空間を、無機質な配管が横切り、冷たく暗い雰囲気を醸し出していました。

  • ▼Before
  • ▼After

暗い印象を払拭すべく、光を拡散しやすいホワイトを基調とした内装を行いました。

壁や天井、配管類もホワイトに着色。事務所内から冷たさが消え、明るくスタイリッシュな空間に変化しています。

間接照明で光をプラス

事務所が地下にあるため、暗い印象でした。明るさを演出しつつ、スタイリッシュなオフィス空間へとリニューアルしたいというご要望をいただきました。

  • ▼Before
  • ▼After

天井設置用のLEDライトを壁の横に取り付け、間接照明として使用しました。

スケルトン天井によって不足した明るさを足すとともに、空間に奥行きが感じられるようになり、広く見える効果が期待できます

クロス仕上げで温かみのある印象に

部屋全体を明るくするために、壁面の一部と天井にホワイトを基調とし、一部には木目調のクロスを採用しました。

  • ▼Before
  • ▼After

施工前は無機質で冷たい印象が強かった空間でしたが、ホワイトの配色を取り入れることで明るさと柔らかい雰囲気を加え、居心地の良い空間へと生まれ変わりました。

また、木目調のクロスが加わることで、温かみのあるナチュラルな印象も演出されています。

事例の詳細はこちらから ≫

開放感を重視したいオフィスにはスケルトン天井が最適

スケルトン天井は、オフィスをおしゃれで洗練された雰囲気に変えるだけでなく、働く人のモチベーションを高め、来客にも良い印象を与えます。

また、創造性や生産性を向上させる効果が期待されることから、今後も注目が高まり続けるデザインといえるでしょう。

オフィスレスキュー119Happyでは、スケルトン天井を採用したオフィスをさらに快適にするため、給排水工事や室内給気工事、照明設置、クロス工事など、幅広い工事に対応しています。

オフィスのイメージを一新したいとお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。