全体的に高価な値段が付いている複合機。初期費用がかかりすぎるため、導入を迷っていませんか。そんな時にはリース契約がおすすめです。
今回の記事では、複合機の導入の検討時に役立つよう、リース契約のシステムやメリット・デメリットなどの情報を紹介します。
まとまった購入費用を用意せずに複合機を使用したい方は、ぜひ参考にしてください。
複合機のリースの仕組み
複合機は高価な買い物となるため、リースする企業が多数あります。ここではリース契約とレンタル契約とを比較することで、それぞれの特徴を解説します。
リースはいわば「賃貸」契約
複合機のリース契約とは、リース会社が購入した複合機を利用企業に貸し出すサービスです。利用企業は複合機の使用料をリース会社に月々支払います。
リースのポイントは、利用企業が使用したいモデルを選べることです。リース会社が希望のモデルをメーカーに発注し、メーカーが利用企業に納品してメンテナンスも行います。
レンタル契約との違い
一方レンタル契約のシステムは、利用企業がレンタル会社から複合機を借りて、その料金を支払うサービスです。
利用企業はレンタル会社が所有する複合機の中から選ぶため、新品ではなく中古品になることが多く、用途に合ったモデルを採用できない傾向があります。
レンタルにはリースとは異なる点が多くあります。
まず、レンタルの契約期間は数日から3年程度までと短めで、自由に設定が可能な上、途中解約もできます。
次に、レンタルは初期費用がかかりますが、通常使用で起きた故障は修理代がかからないのがポイント。修理代はレンタル代に含まれるため、別途保守契約の締結は不要です。
さらに、リースとは違って審査がないため確実にレンタルできますが、利用企業への運搬費がかかり、費用はリースよりも割高になります。
複合機のリースの相場は?
新品の複合機を購入しようとすると100万円を超えてしまうこともしばしば。
対してリースする際は、1ヶ月あたり1万〜2万円程度の費用で使用できるため、初期費用を大幅に抑えることができます。
リース料金
リース料金は大きく分けて3つの費用から成り立っています。
- 複合機の本体価格
- オプション機能
- 搬入・設置費用
それぞれを詳しく見ていきましょう。
<複合機の本体価格>
リース会社は利用企業に代わって複合機を手に入れ、利用企業にその費用を分割して請求します。そのため、リース料金は複合機のモデルの価格によって変動します。例えば、印刷速度がスピーディーなモデルになるほどリース料金は上昇します。
<オプション機能>
オプション機能を複合機につけた場合には、その費用が本体価格に追加されます。オプション機能の例には、4段カセット・ADF(自動原稿送り装置)・スキャナー・FAXなどがあります。
<搬入・設置費用>
複合機を利用企業まで運び、設置する費用もリース代金に含まれます。搬入・設置費用の相場は数万〜10万前後とされ、複合機の重量や輸送距離によって異なります。
カウンター料金
リース料金とは別に用意が必要となるカウンター費用は、毎月の使用量によって費用が増減します。カウンター費用は1枚あたりの印刷料金に1カ月の印刷総枚数をかけて算出。印刷総枚数は、複合機に搭載されたカウント機能によって数えられています。そのため、カウンター料金を抑えるには、印刷対象を厳選し、ミスコピーを減らすように心がけるのが重要です。
また、1枚あたりの印刷料金は、印刷速度がスピードアップするほど安くなる傾向がありますが、モノクロが2〜3円前後、カラーが15〜25円前後となっています。カウンター料金は、カラー印刷するほど高くなるため、主にモノクロしか使用しない場合はモノクロ専用複合機を選択すると費用を抑えられるでしょう。
ただし、カウンター料金には印刷総枚数とは関係なく支払い義務がある基本料金が設定されています。そのため、まったく印刷しなかった場合でも、基本料金だけは毎月請求されます。
複合機をリースする際には、リース契約を結ぶと同時にカウンター保守契約する企業が多く存在します。カウンター保守契約するとカウンター料金の支払いをするだけで、複合機のメンテナンス費用や修理費、トナー代も一緒についてくるのがポイントです。
保守契約には、ほかのシステムもあります。例えば、修理や部品交換時に有料で保守する「スポット保守」。インクとドラムの購入とともに無料の保守がセットでついてくる「キット保守」です。こういった保守契約は、1ヶ月の印刷総枚数が少なく、利用期間が短い際におすすめです。
複合機のリースのメリット
複合機をリース契約することで、得られるメリットを以下にまとめました。
- 初期費用を抑えられる
- 事務処理の負担が軽減できる
- 災害や盗難時に保険が適用される
それぞれのメリットをくわしく見ていきましょう。
初期費用を抑えられる
新品の複合機をメーカーや販売店から購入する際には、ある程度の資金を用意しなければなりません。本体価格のほかに運搬費や設置費の用意も必要です。
しかしリースならば、複合機の本体価格と購入のためにかかった費用はリースでひとまとめにした上で分割して支払うため、月々の請求額は使用料だけです。
また、毎月の支払い額が一定になり、コストが把握しやすいのもメリット。将来的にかかる費用の見通しがつきやすく、事業や設備への投資計画を立てやすくなります。
事務処理の負担が軽減できる
複合機の所有権はリース会社が持っています。そのため、固定資産税を払わずにすむほか、煩雑な減価償却費を計算する必要がありません。リース代は全額経費に計上できるため、税金対策にもなります。
また、契約期間が終了した場合でも、リースならば複合機を廃棄する手続きが簡単です。複合機はリース会社へ返却する運びとなることが多く、廃棄の手間がかからないためです。
一方で、購入した複合機は一般的に粗大ゴミに出すことができず、メーカーに費用を支払って回収してもらうか、資格を持った処理業者を選定し廃棄を依頼しなければなりません。
災害や盗難時に保険が適用される
複合機のリース契約には動産保険が付いてきます。動産保険はリース会社が保険会社と契約し保険料を支払います。例えば、契約期間中に以下の事象が起きた際には保険会社が補償してくれます。
<補償される主な事象>
- 火災
- 水漏れ
- 盗難
- いたずら
動産保険は偶然の事故により発生した損害を補償します。補償内容はリース会社が選択するため、同じ損害があっても全てのリースで補償されるわけではありません。したがって、補償内容を確認しておくのがおすすめです。
複合機のリースのデメリット
複合機のリースにはメリットが多いものの、以下のデメリットがあります。
- 途中解約できない
- 審査が必要になる
- 中古のリースがない場合もある
それぞれのデメリットを見ていきましょう。
途中解約できない
元来、複合機をリースする際は、契約期間満了まで解約できないシステムになっています。その理由は、リース会社が高いコストをかけて複合機を手に入れ、利用企業へ貸し出しているためです。また、リース取引について定められた「リース会計基準」のルールに、記載されていることにも起因します。
リース契約は3〜7年に及ぶため、この期間中は事業の存続が確実で、業務を行う際に複合機が欠かせない場合に契約しましょう。契約期間の途中で複合機を必要としなくなっても、リース料金は支払い続けなければなりません。
事情により契約期間満了を待たずに解約してしまう場合には、未払い残高をまとめて支払うことになります。契約途中で機種を交換する際でも、リース残高に加えて新規リース料金を支払うことになるため、契約期間を設定する際は慎重に行いましょう。
審査が必要になる
複合機のリース期間は、法定耐用年数との兼ね合いで3〜7年前後と長期になるため、利用企業に支払い能力があるかどうか事前に調べられます。複合機のリース契約は金融取引でもあるため、審査を受けなければなりません。
銀行の融資と比較すれば通過基準は低いものの、企業の経営内容によっては審査が通らない場合もあります。審査基準はリース会社によって異なり、代表者の個人情報に問題点がなければ通過するケースも見受けられます。
中古のリースがない場合もある
リース契約は新品を提供するもののため、基本的に中古は対象外となっています。下位モデルを安く契約するメリットがないためです。
しかしお客様の中には「中古の複合機の機能でも十分」「とにかくリーズナブルな複合機の使用方法を知りたい」と思われる方もいるでしょう。
そんな声に応えるべくオフィスレスキューHappyでは、中古複合機のリースサービスも扱っています。ただし、中古複合機のリースにはさまざまな条件がございます。まずは下記までお問い合わせください。
まとめ
複合機のリース契約の仕組みや料金相場、メリット・デメリットについてお伝えしました。
複合機のリースは多額な購入費用を準備せずとも、毎月定額で使用できるのが魅力。複合機を使用する期間を見定めながら、お得にリース契約するための参考にしてくださいね。