オフィス移転・事務所移転の流れとスケジュールをチェックリスト付きで解説

オフィス移転・事務所移転の流れとスケジュールをチェックリスト付きで解説

オフィスの移転は企業にとって、新たなスタートとなる重要な節目であり、綿密な計画と準備が成功の鍵となります。

そこで今回は、オフィスや事務所の移転を成功させるためのチェックリストをご用意しました。

このチェックリストを活用することで、移転に伴う手続きやスケジュール管理がスムーズに行え、計画的かつ効率的に移転を進めることができます。

また、業者選びに迷っている方のために、信頼できる業者の選び方や、交渉時に確認すべき項目についても解説しています。

後半では、当社が手がけた移転事例を通じて、実際の移転プロセスや工夫した点をご紹介し、移転計画に役立つ情報を紹介します。

オフィスの移転時にやるべき業務のチェックリスト

オフィスの移転で必要な業務のチェックリストを、「現在のオフィス」「新しいオフィス」「当日」の3つの段階に分けてご紹介します。

今のオフィスに関する業務

契約の解約手続き

退去日や解約条件を確認し、ビル管理会社やオーナーに通知する。

原状回復の確認

原状回復の範囲や費用についてビル管理会社と相談し、工事業者の手配が必要な場合は依頼する。

備品や設備の撤去・処分計画

不要な家具や設備をリスト化し、廃棄や譲渡、リサイクル方法を決定する。

近隣への挨拶

退去に際して、長年お世話になった近隣の企業や店舗に挨拶を行う。

移転を成功させるには、事前の準備が大切です。全ての業務を滞りなく進めるために、以下の3つのポイントを徹底しましょう。

・計画は余裕を持って、早めに着手する

・関係部署や従業員との連携を密にする

・不測の事態に備え、柔軟に対応できる体制を整える

また、管理会社やオーナーへの解約通知は、口頭ではなく文書で伝えた方がトラブルを予防できます。

原状回復については、管理会社と話し合って回復範囲を確認し、見積書を取りましょう。回復工事が必要な場合は、早めに業者に依頼してください。

備品や設備の撤去は計画的に行い、産業廃棄物として処分する場合は、都道府県知事の認可を受けた業者に依頼しましょう。

近隣への挨拶も重要です。直接訪問するのが難しい場合は、挨拶状を送付すると良いでしょう。

新しいオフィスに関する業務

賃貸契約の確認契約内容や入居条件、鍵の受け取り、入居日を再確認する。

レイアウト設計と内装工事の計画

オフィスのレイアウトや内装工事の詳細を決定し、業者と打ち合わせを行いスケジュールを確定する。

インフラ整備

インターネット回線や電話回線、電源の配置を確認し、設置工事を手配する。

防犯・セキュリティ対策

入退室管理システムや監視カメラの設置を検討し、必要な対策を実施する。

従業員への移転案内とオリエンテーション

新オフィスの利用ルールや施設案内、交通アクセスなどについて従業員に周知する。

社外関係者への住所変更通知

取引先や関係機関に対し、新しい住所への移転通知を行う。

オフィス備品の配置計画

各部門の機能に応じて机や備品を配置し、働きやすい環境を整える。

什器や備品の手配

デスクや椅子、収納など必要な家具や備品を購入・リースし、搬入日程を調整する。

入居当日にスムーズに移転作業を開始できるよう、賃貸契約の内容を再確認し、計画を立てましょう。 鍵の受け取り日は入居日の前日となるのが一般的ですが、入居日まではオフィスに入れない点に注意してください。

新オフィスのレイアウトに関しては、以下の流れに沿って計画的に進めていくのがポイントです。

1.オフィスレイアウトの目的・コンセプトを決める

2.業者を選定する

3.具体的なレイアウトやデザインを決定する

4.着工

5.家具や什器などの搬入

6.引渡し

インフラ整備も最重要項目です。通信回線の手配はもちろん、電源の配置や容量を確認し、必要に応じて増設工事を行いましょう。

また、オフィスの移転は、防犯・セキュリティ対策を強化する絶好の機会です。

移転先に合わせた最新の入退室管理システムや監視カメラを導入することで、セキュリティ面をさらに向上させることが可能です。オフィス内の機密情報や顧客データを安全に保護するためにも、移転を機にセキュリティシステムの見直しや強化を検討してみましょう。

そして、新しいオフィスでは、これまでと環境が大きく異なります。従業員全員に新オフィスで必要となる情報を伝えることも重要です。通知書やマニュアル作成のほか、説明会・オリエンテーションを開催し直接説明する機会を設けましょう。

社外への移転通知作業も、早めに着手することが大切です。ビジネスの継続性を確保するために、顧客はもちろんのこと取引業者や加入団体など、送付先をリストアップし、通知漏れのないよう注意してください。ホームページや名刺などの住所変更も忘れないようにしてください。

移転当日にやるべき業務

荷物の搬出確認旧オフィスからの荷物をリストと照合し、搬出に漏れがないか確認する。

新オフィスでの荷物の受け取りと配置指示

搬入された荷物を所定の場所に配置するよう指示し、予定通りのレイアウトに整える。

設備の動作確認

電話、インターネット、PCなどの主要設備が正しく動作するかテストを行う。

セキュリティの設定

新オフィスでのセキュリティシステムを起動し、入退室管理の運用が開始できるように設定する。

従業員の誘導とサポート

新オフィスに到着した従業員を案内し、必要に応じて設備の使用方法や新しい環境についてサポートする。

不具合のチェックと対応

搬入作業や設備に関する不具合がないか確認し、必要に応じて迅速に対処する。

移転当日は、安全第一で作業を進めましょう。ケガや事故はもちろん、機密漏洩や設備の破損にも十分注意してください。

そのためには、搬出・搬入経路を適切に確保し、業者や従業員と密に連携しながら情報共有と相互協力を図ることが重要です。そして、各作業が完了するごとに不具合がないか確認を徹底しましょう。

搬出・搬入業務に加え、設備の動作確認やセキュリティの設定も重要です。

また、当日は慣れない環境での作業となるため、トラブルが発生する可能性もあります。重要なのは、通常業務に支障をきたす事態を防ぐことです。

移転後すぐに業務を再開できるよう、インフラ整備は特に念入りにチェックを行い、問題があれば早急に対処しましょう。サービス事業者と緊急連絡網を共有しておくなど事前準備を徹底し、通常業務への支障を最小限に抑えるための対応が求められます。

オフィスの移転業者を選ぶ際のポイント

数ある業者の中から信頼できるパートナーを見つけるために、以下の5つのポイントを確認しましょう。

  1. 対応エリアの確認
  2. 費用感
  3. サービス内容の充実度
  4. 保険や保証の有無
  5. 実績と信頼性の確認

1. 対応エリアの確認

業者の対応エリアに、移転元と移転先の両方が含まれているかを確認しておきましょう。対応エリア外の場合、追加費用が発生したり、サービスが制限されたりする場合があります。

また、遠方への移転では、現地調査や打ち合わせにかかる時間やコストを考慮する必要があるでしょう。

2. 費用感

見積書は、適切な費用かどうかを確認するために欠かせない重要な情報です。

信頼できる業者は、見積書に各項目の内訳を細かく記載し、必要に応じて一つひとつの内容を丁寧に説明してくれます。

不明瞭な点があれば、遠慮せずに質問し、十分に納得したうえで依頼を進めることが大切です。これにより、後から追加費用が発生するリスクを減らし、安心して移転作業を任せることができます。

3. サービス内容の充実度

業者には、引っ越しサービス専門業者やオフィスのレイアウト専門業者など、提供するサービス内容に違いがあります。

各作業を別々の業者に依頼するよりも、全ての業務をワンストップで提供する業者を選ぶ方が効率的です。

ワンストップでサービスを受けることで、手続きや進行がスムーズになり、複数の業者との連携にかかる手間や時間も省けます。また、全体的なコストを抑えやすく、初期費用を節約できる点も大きなメリットです。

4. 保険や保証の有無

移転作業中の什器や備品の破損、建物の損傷などに備え、損害賠償保険に加入している業者を選ぶことが大切です。

業者を選定する際には、内装工事や什器購入など、依頼するサービス全体の保証内容についてもしっかり確認しましょう。

万が一のトラブルが発生した場合でも安心して任せられます。

5. 実績と信頼性の確認

ホームページやパンフレットで過去の実績を確認しましょう。同規模の企業や同業種の移転実績は特に参考になります。インターネット上の口コミも、信頼性の判断材料として有効です。

オフィスの移転に特化した豊富な実績がある業者であれば、打ち合わせや作業がスムーズに進み、トラブル発生した場合でも適切な対応が期待できます。

オフィスの移転事例をご紹介

ここからは、当社が手がけたオフィスの移転業務についてご紹介します。

大規模事務所移転・搬入・設置作業

千葉県に拠点を置く小売企業様より、大規模なオフィスの移転業務全般のご依頼です。オフィスのレイアウトから什器の選定、防音仕様の小会議室の新設など、多岐にわたる業務をお任せいただきました。

  • ▼Before
  • ▼After

限られた工期の中で最適なレイアウトや什器を決定する必要がありましたが、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、満足いただけるレイアウトを実現しました。
什器はメーカーを統一して空間の一体感を生み出し、会議室の防音については、防音効果が高いグラスウール充填パーテーションを採用。さらに、執務スペースの床をOAフロアにリニューアルし、快適な執務環境を構築しています。

不用品処分・家具納品・移転作業をトータルサポート

老舗食品加工メーカー、福留ハム株式会社様からのご依頼です。不用品処分・家具納品・移転作業のトータルサポートを行いました。

  • ▼Before
  • ▼After

お客様からのご要望は、不用品の処分と買い取り、コストを抑えた新規家具の選定です。
まず、当社ホームページのエクセルを使ったオフィスレイアウト作成サービスにてご提供いただいたレイアウト案をベースに、綿密な打ち合わせを重ねました。
家具選定では、実物を確認しながらご要望に合ったリユース品を中心にご提案することで、コスト削減を実現しています。
さらに、移転業者が未定とのことでしたので、家具搬入、移転作業、廃棄物処理を当社で一括して請け負うことをご提案し、移転費用全体の圧縮にも成功しました。
結果として、ご要望であったコスト削減を達成するとともに、高品質なリユース家具による快適なオフィス環境の構築に貢献できたと考えています。

新事務所へ移転及び廃棄品の引取

東京23区内でエンターテイメント事業を営む企業様より、新事務所への移転と廃棄品の引取業務をご依頼いただきました。
搬入時に関して、建物への養生を特に徹底するようにとのご要望です。

  • ▼Before
  • ▼After

まず、移転に先立ち、移転対象となる什器備品と廃棄品を一つずつ確認し、適切な対応を行いました。
搬入時には、エレベーター内はもちろんのこと共有スペースを含め万全な養生を施し、お客様の大切な資産と建物を保護しました。
お客様からは、「移転作業はスムーズで、当日追加になった廃棄品にも迅速に対応してもらえて大変助かった」とのお言葉を頂戴し、作業員一同大きな励みとなっております。
今回の移転作業は、2日間で完了しました。新旧オフィスそれぞれに6名の作業員を配置し、総作業時間は約10時間でした。

オフィスの移転は事前計画が大切

オフィスの移転は、計画的に進めることが重要です。今回ご紹介したチェックリストを使うことで、事前準備から移転当日、移転後の確認まで、抜け漏れなく作業を行うことができます。

また、スムーズな移転には、適切な業者選びが欠かせません。移転は大きなプロジェクトですので、慎重に業者を選定し、打ち合わせを重ねて信頼関係を築きながら、協力して移転を成功させましょう。

オフィスレスキュー119Happyでは、オフィスの引っ越しからレイアウト設計、内装工事、さらには備品の搬入まで、移転に関わる全ての工程をワンストップでサポートしています。

ご相談、お見積もりは無料です。ぜひお気軽にお問い合わせください。