オフィスの休憩室は、従業員のリフレッシュや生産性向上に貢献する重要な空間です。

適度な休息が取れる環境があると、業務の合間にリラックスしやすくなり、仕事の効率向上にもつながります。

実際に、多くの企業が休憩室を導入し、従業員の満足度を高めながら、チームのコミュニケーションを促進しています。

本記事では、休憩室を設けるメリットや企業の導入事例、快適な空間を作るためのおすすめの家具について紹介します。休憩室の導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

オフィスに休憩室は必要？

オフィスの働きやすさを向上させるために、多くの企業が 休憩室（リフレッシュルーム・リフレッシュスペース） を導入しています。

法律上、休憩室の設置は 「努力義務」 であり、必須ではありません。しかし、労働安全衛生法に基づく 「事務所衛生基準規則 第十九条」 では、事業者に対して休憩設備の設置が推奨されています。これは、従業員の健康や作業効率を考慮した施策の一つといえます。

また、休憩室とは別に 「休養室」 という施設もありますが、目的が異なるため、それぞれ適切な運用をしましょう。以下の表で、両者の違いを整理しました。

休憩室は、社員が短時間でもリフレッシュできる環境を提供することで、働きやすい職場づくりに貢献します。企業の規模や業種に応じて、適切な休憩スペースの設置を検討してみてはいかがでしょうか。

参考：「事務所衛生基準規則」（厚生労働省）

オフィスに休憩室を設けるメリット

オフィスの休憩室は、社員の働きやすさが向上し、企業全体の生産性にも良い影響を与えます。単なるリラックススペースではなく、仕事の効率やチームワークの強化にもつながる重要な空間です。

ここでは、休憩室を導入するメリットを紹介します。

• 従業員のリラックスと生産性向上
• 社内コミュニケーションの活性化
• 福利厚生・採用ブランディングの一環になる

従業員のリラックスと生産性の向上

休憩室は、仕事場から一時的に離れてリラックスできる空間として、従業員の生産性向上に役立ちます。

特にデスクワークが多い職場では、短時間でも席を離れることで気分がリフレッシュし、作業効率が上がるでしょう。

適切な休憩は、集中力を回復させミスの削減や業務スピードの向上も期待できます。

社内コミュニケーションの活発化

オフィスの休憩室は、部署や職種を超えた社員が集まり、社内のコミュニケーションを活性化させます。

リラックスした雰囲気の中では自然と会話が弾み、情報交換の場としても役立つでしょう。また、雑談を通じて新しいアイデアが生まれるケースもあります。

休憩室をきっかけに交流の輪が広がり、チームワークが強化され、業務の円滑化にもつながるでしょう。

福利厚生・採用ブランディングの一環になる

リラックスできる休憩室は、福利厚生の充実や採用ブランディングの一環として重要です。休憩室の内装や機能には企業のビジョンや価値観が反映され、働く環境の質を高める要素となります。

業務の合間に心が落ち着く休憩室があれば、職場環境が改善され、ワークライフバランスも整いやすくなります。

こうした福利厚生の充実は、社員の満足度が高まり仕事へのモチベーション向上も期待できるでしょう。

また、社員のニーズに答えた休憩室は、求職者から「社員を大切にする会社」として好印象を持たれやすくなります。快適な環境は社員のエンゲージメントを高め、優秀な人材の定着や確保にもつながるでしょう。

オフィスの休憩室を作る時のポイント

オフィスに休憩室を設ける際は、従業員が快適に過ごせる環境づくりが大切です。単なるスペースの確保ではなく、リラックスしやすい雰囲気や機能を取り入れると、より効果的な休憩室になります。

以下のポイントを押さえながら、働きやすい休憩スペースを整えましょう。

• 音や視線を遮るレイアウトを取り入れる
• 多目的に利用できる広さ・配置を検討する
• 使いやすい家具や掃除のしやすさを重視する

音や視線を遮るレイアウトを取り入れる

作業スペースの騒音や会議室からの話し声、社員の視線が気になる環境では、十分にリラックスできません。

音や視線を遮るには、防音効果のあるパーテーションが効果的です。周囲の音が抑えられ、落ち着いて過ごせる空間が生まれます。

さらに、休憩室に観葉植物を配置すると、視線を柔らかく遮るだけでなく、緑の効果によって安心感のある雰囲気が整います。

多目的に利用できる広さ・配置を検討する

休憩室の利用率を高めるには、多目的に活用できる広さを確保し、社員のニーズに応じた柔軟な使い方ができるよう工夫すると、より快適な環境が整います。

例えば、1人で静かに過ごせるスペースと、数人で会話を楽しめるスペースを分けて配置すれば、利用するシーンに合わせて快適に過ごせます。また、休憩や食事だけでなく、簡単なミーティングや打ち合わせ、社内イベントなどにも活用できるよう、複数のゾーンを設けるのも効果的です。

目的や用途に応じたゾーニングを工夫し、働きやすい環境づくりをおこないましょう。

掃除のしやすさを重視する

休憩室は、多くの人が利用し、飲食をともなう機会も多いので、食べ物や飲み物がこぼれることも想定されます。

衛生面を保つ管理をしやすくするためにも、汚れがつきにくく掃除がしやすい家具選びが大切です。

例えば、撥水加工のテーブルや合成皮革の椅子を採用すれば、汚れが染み込みにくく、お手入れも簡単です。

さらに、ゴミ箱や収納スペースを適切に配置すると、散らかりにくい環境が整い、清潔な状態を維持しやすくなります。

オフィスの休憩室におすすめの設備

オフィスの休憩室をより快適にするためには、リラックスしやすい環境を整えることが大切です。従業員が気持ちよく過ごせる設備を導入すれば、休憩の質が向上し、仕事のパフォーマンスにも良い影響を与えます。

以下の設備を取り入れて、過ごしやすい休憩スペースを整えてみてはいかがでしょうか。

• コーヒーサーバー
• ハイテーブル＆カウンター
• ソファ・ラウンジチェア
• グリーンやアート
• 大型モニターやプロジェクター

コーヒーサーバー

休憩室に飲み物を手軽に楽しめる設備があると、休憩の質が向上します。中でもコーヒーマシンは、リラックスしながらカフェ気分を味わえるため、特におすすめです。

コーヒーに含まれるカフェインにはリフレッシュ効果があり、集中力の向上や作業効率アップが期待できます。

さらに、コーヒーを片手にくつろげば自然と会話が生まれ、社内のコミュニケーションが活発になります。

いつでも美味しいコーヒーが楽しめる環境が整えば、外出せずに休憩室を利用する社員が増え、交流の場としての役割も果たすでしょう。

参考：「生活の中の食品安全 -カフェインについて」（内閣府食品安全委員会）

ハイテーブル＆カウンター

オフィスの休憩室にハイテーブルやカウンターを設置すると、限られたスペースを有効活用でき、休憩のスタイルに幅が生まれます。

立ったまま休憩もできるため、座りすぎを防ぐなど、デスクワーク中心の社員にとっては気分転換になり、リフレッシュしやすい環境が整うのです。

また、短時間の打ち合わせやカジュアルな会話の場としても活用でき、社内のコミュニケーションを促進する効果が期待できます。

ハイテーブルやカウンターは、省スペースでも導入しやすく、レイアウトの自由度が高いのも魅力です。

ソファ・ラウンジチェア

オフィスの休憩室には、複数人で座れるソファや背もたれに寄りかかれる1人用のラウンジチェアを取り入れると、より快適な空間が生まれます。

クッション性のあるソファやラウンジチェアは、長時間座っても疲れにくく、読書や軽い作業をする際にも快適です。リラックスと疲労回復を促し、休憩後の作業効率向上にもつながります。

また、レイアウトを工夫すれば、さまざまなスタイルで休憩しやすくなります。

パーテーションなどで仕切りを作れば、1人で静かに過ごしたい人は落ち着いてリラックスしやすくなります。対面式のソファを配置すれば、会話を楽しみたい人が自然に交流しやすくなり、コミュニケーションの活性化にもつながります。

従業員のニーズに合う環境が整えば、職場全体の働きやすさも向上し、より心地よいオフィス空間が生まれるでしょう。

グリーンやアート

グリーンやアートは、リラックス効果を高めるインテリアの一つです。

観葉植物などのグリーンは、仕事で疲れた心身にやさしく働きかけ、ストレスを和らげるとともに、気持ちを落ち着かせる効果があります。

視覚的な癒しを感じられるため、リラックスしながら休憩できる空間づくりに役立ちます。

また、アートは単なる装飾ではなく、ストレスを和らげるだけでなく、感性や創造性を刺激し、新たなアイデアを生み出すきっかけにもなります。

休憩室にグリーンやアートを取り入れると、オフィスにも落ち着いた雰囲気が生まれ、心身ともにリフレッシュしやすくなるでしょう。

大型モニターやプロジェクター

大型モニターやプロジェクターを活用して映像を休憩室に取り入れると、会社へのエンゲージメントが高まり、社内コミュニケーションの活性化にもつながります。

例えば、ニュースや社内情報を放映すれば、社員が気軽に情報を得られるだけでなく、気分転換にもなります。

さらに、忘年会や歓送迎会、スポーツ観戦などのイベント時にも役立ち、社員同士の交流を促す場としても機能します。

多目的に活用できる設備を整えることで、より魅力的な休憩空間が生まれるでしょう。

従業員がリラックスできる休憩室の事例

オフィスレスキュー119Happyでは、オフィスの休憩室のリニューアルも手掛けています。

従業員のみなさんがリラックスしやすく、働きやすい環境づくりをサポートしています。

ここからは、実際におこなった整備の事例を紹介します。

休憩室を過ごしやすくリニューアルした事例

間仕切りによる会議室の増設と休憩室を綺麗にしたいとご依頼があり、リニューアルをおこないました。

会議室のパーテーションには遮音性のあるスチールを使用し、パネル部分にはグラスウールを充填しています。

遮音効果を高めて空間を分けつつ、休憩室を2つのゾーンに分け、奥のスペースにはダークトーンのカウンターテーブルとチェアを置き、1人で過ごせる場にしています。

また、出入り口付近には数人でくつろいで雑談できるよう、丸テーブルとカラフルなチェアを用意しました。

事例の詳細はこちら

フリースペースにデザイン性を持たせた事例

一つの空間を執務スペースとフリースペースに分けた事例です。部屋の形に特徴があるフリースペースを明るくリラックスできる空間にしたいと、ご要望がありました。

フリースペースには、芝生をイメージした丸いデザインのカーペットをご提案し、執務スペースとメリハリをつけています。

また、仕切りとなるアルミパーテーションの枠組みとドアにコーポレートカラーのレッドを採用し、会社の個性をプラスしました。

さらに、照度計算の上で照明の数を増やし、明るい空間にしています。

事例の詳細はこちら

休憩室で生まれる新たな働き方とコミュニケーション

オフィスに休憩室を設けると、従業員がリラックスしやすくなり、集中力や業務効率の向上につながります。

また、休憩室は社員同士の自然な交流が生まれる場としても機能し、コミュニケーションの活性化やチームワークの強化にも効果的です。

リラックスできる環境は、社員の満足度が向上し、会社へのエンゲージメントや定着率の向上にもつながります。働きやすい職場環境が整い、企業全体の成長にもつながるでしょう。

オ フィスレスキュー119Happyでは、休憩室の設計・施工から家具の選定まで、オフィス環境の改善をトータルでサポートしています。オフィスの快適性向上をお考えの際は、お見積もりだけでもお気軽にご相談ください。