日々、増えていく書類やファイル。近年ペーパーレス化が進んできてはいますが、職種や書類の種類によっては紙ベースで保管しなければならないこともあるかと思います。収納・保管の為の書庫ですが、ひとくちに言っても、様々な種類があります。
種類の数だけ、適した使い方、用途、そして必要なスペースがあります。
それぞれのオフィススタイル、シーンにピッタリな収納家具をお選びください!
書庫のサイズ
書庫とひとくご購入前に確認しておきたいポイントとしてサイズが挙げられます。設置スペースに合う書庫をお選びください。
書庫の幅(W=Wide)
幅は800~900mmのサイズが主流です。
ものによっては1500mm~1760mmのワイドサイズなどもあります。
書庫の奥行(D=Depth)
幅は奥行は380~500mmのサイズが基本で、その中でも450mmサイズが主流です。
380~400mmは浅型タイプと呼ばれることもあり、A4サイズのファイルが縦に収まります。
450mmサイズはB4E型(横型)のボックスファイルも効率よく収納できます。
更に大きいサイズのファイル、用紙を収納するなら500mmサイズ(深型タイプ)になりますが、A4ファイルを縦に収納した場合に、奥行が広くA4ファイルが取出しにくくなってしまいます。
書庫の高さ(H=Height)
高さは書庫選びの中でも最も重要なポイントです。
一般的なオフィスの天井高はH2400~H2600mmです。オフィスの中で設置する場所、用途によって最適な書庫の高さも変わります。壁面や間仕切りに沿って設置する場合は、H1800~H2100mm前後の背の高い書庫を。
デスク周り、デスク間に仕切る用途も持たせる場合は腰上ぐらいのH1100mm前後を。
窓下などに設置する場合は窓をふさがない高さのH700mm前後を選ぶのが一般的です。
全般的にH1800mm~をハイキャビネット(ハイキャビ)、H1100mm前後をローキャビネット(ローキャビ)と呼んだりします。
「高さ700mm前後」
- 窓下やデスク脇に設置することが一般的
- デスクと並べて設置し、使用頻度の高い書類やカタログを収納すれば作業効率がぐんとUP!
「高さ1100mm前後」
- デスクとデスクの間などに設置すれば収納と同時に仕切りとしての機能も。
- 書庫の上に(天板上)プリンターなどのOA機器類の置き場所に。
- 天板付ならハイカウンターの代用にも。
「高さ1500mm前後」
- あまり多く流通していませんが、高さの制約などある場合に人気のあるサイズです。
- 目線をふさぐ高さではないので、更に背の高い書庫を設置するより圧迫感が少ないこともメリットです。
「高さ1800~2100mm前後」
- 床から天井までの縦スペースを無駄なく収納に活用。
- 収納・保管物・用途によって上下別のタイプの書庫を組み合わて使用したりもします。
- 上下に分かれていない書庫で高さ2100mm前後あるものはエレベーターに入らない事もあるのでエレベーターのサイズ(内寸・開口サイズ)や搬入経路の確認が必要になります。
天板付
高さ1100mm前後以下のスチール製書庫には天板付きかどうかも選択のポイントです。通常、新品で書庫を購入する際に天板は、別途オプションで定価1万~2万円します。
天板がなくても書庫自体の収納機能には問題ありませんが、天板が付くことによって書庫上部の耐荷重が上がります。
卓上プリンターなど、ちょっとした重量物を置いても安定感があります。また見た目も良くなりますので、書庫の上に物を置くようでしたら天板付の書庫をおススメします。
書庫のタイプ(扉の形状)
書庫のタイプ(扉)には、様々なタイプがあります。
見た目だけでなく、収納・保管物の種類や、セキュリティー、設置する場所、また扉付の場合はスムーズに取り出しができるように扉を開ける為の空間も必要になります。
それぞれのタイプについて分かりやすく、ご説明します。
「オープン書庫」
- 扉がないので可視性に優れ、頻繁に取り出しする収納に適しています。その反面、重要書類の保管やセキュリティ性には優れていません。
- また整理整頓できていないと乱雑に見えてしまいます。
「両開書庫」
- 鍵機能付が多く、セキュリティ性が高い。
- 扉を閉めれば見た目がスッキリ。
- 扉を開けた時には庫内の収納物が見やすい、出し入れしやすい。
「引違書庫 2枚扉」
- 扉が通行の妨げになることがないので、狭いスペースに設置にするのに適しています。
- 扉が片側ずつにしか開けないので、一度に収納物を確認しにくい。
- 扉の形状上、扉が重なる書庫中央部は出し入れがしにくく、デッドスペースになりがち。
- ガラス扉なら可視性は高いがガラスが割れる危険性もある。
「引違書庫 3枚扉」
- 2枚扉の引違書庫に比べ、開口部が広い為に庫内中央部の収納物の確認や出し入れがスムーズ。
- 2枚扉の引違書庫のデメリットを解消する形。しかし扉を全開する場合、扉の可動距離が2枚扉に比べて長くなります。
「ラテラル書庫」
- 収納時にファイルの背表紙が上に来るために、ファイルの確認がしやすい。
- 引出しタイプなので、収納物を探しやすく、また取出しやすい。
- 形やサイズが一定でないものを収納するのにも便利。
- 上下書庫の組合せ時に上段に設置することが出来ません。
「雑誌架」
- 扉前面に商品チラシやカタログなどを見せる収納。
- フラップする扉を開ければ、庫内にチラシやカタログの在庫やバックナンバーなども保管できる。
- 顧客との打ち合わせスペースやオフィス入口、休憩室などで活躍します。
「トレイキャビネット」
- 使用頻度の高い用紙の収納に便利。
- A4用紙対応、B4用紙対応や浅型・深型トレイでトレイのサイズ違いあり。
- 用紙だけでなく、文具などの小物整理にも。
「上下連結書庫」
- 各タイプの書庫を用途に合わせて、上下に組合せた書庫。
- 床から天井までの縦スペースを無駄なく収納に活用。
「スライド書庫」
- スライド書庫はレールにより前列側が平行する書庫を2列、または3列にして収納量のアップを図った収納システムです。(最後列は固定)
- オフィスの有効面積や通路面積をセーブしながら効率的に抜群の収納効率を発揮します。
- 安全性を確保する為、設置には専門の知識、技術は必要です。またスライド書庫は書庫自体の重量だけでなく、収納物を含め総重量が重くなる為に設置場所の耐荷重にも注意が必要となります。
レイアウトスペース
書庫設置の際は、書庫の機能を確保しつつ、書庫とデスクの間や動線が確保できるかどうかが注意するポイントです。書庫の扉を開けると人が通れないということがないようにしましょう。
両開書庫やラテラル書庫は書庫自体のサイズだけでなく、扉を開けた時のスペースも考慮する必要があります。下記は両開書庫を設置した場合のケースですが、書庫の扉を開けると人が通れないということがないようにスペースを確保したレイアウトを考えましょう。